コロナ禍の今こそ、アロマテラピー
2020年春、全国に緊急事態宣言が発令されて1年が経過しました。
あの頃。
この状況を乗り越えることができたら、元の生活の戻れるだろう。
実態のわからないコロナに恐怖を感じながら、マスクして、手指消毒して、外出を控え、ZOOMなんてものを試行錯誤しながら使い方を覚えて。
2021年の春にはきっとこの生活は過去のものになる。そう思っていました。
みんな2021年の春に期待していたよね
あれ?状況まずくない?
1年前と何がどう変わった?
そんな不安と、同時にイライラした感情も沸いてくるようになりました。
2021年5月16日、岡山県に緊急事態宣言が再発令。
この1年、ロメオブルーへお越しいただいている生徒さんもお客様も、まじめに感染症対策していました。
皆さんを安心してお迎えできるよう、私も務めてきました。今もね。
そして、不調を訴える方がジワジワと増えているのを日々感じていました。
家族の仕事や学校生活、就活。
眠れない、気力がわかない、心配、不安。
そして気になっているのが耳の不調の突発性難聴で通院されている方が多いこと。
香りで救われる
レッスンでもヘナでも香りは必ず。
試香紙に精油を垂らし、お渡しします。
「急がず、ゆっくり、ゆったり、ただ香りを感じてください」と。
目を閉じ、静かな空間で、自分と向き合う、そして香りと一緒に深呼吸。
それだけで涙を流す方がいます。
ヘッドマッサージ、ボディのトリートメント(マッサージ)のとき、涙を流される人がいます。
みなさん気づかぬうちに張り詰めた緊張感のなかで日々暮らしているのでしょう。
そのような心や身体が緊張状態のとき、すーっと香りを感じただけで心が震えてしまうことがあるのです。
アロマテラピーを続けていると、私自身も幾度となくそのような経験がありますし、お客さんや生徒さん達のその瞬間を見つめてきました。
嗅覚は本能的な感覚と言われていて、私たちの感情にキュルキュルと、ふわっと働きかけてきます。
理性とか理屈とかの前に、香りの前では私達の心は丸裸になってしまうのです。
そして涙が流れたり、笑顔になったり、ただただ目を閉じていたくなったり。
香りにハグされるような感覚。
ちょっと待って、アロマとアロマテラピーは違うよ
こういった体験は私にとっては当たり前なのですが、世間はまだまだだというのが悲しい現状。
インテリアショップだったり、雑貨屋であったり、香りの商品はたくさん販売されています。
手に取って香りを嗅いだりしている人をよく見かけます。
そんなにイケていないうちの息子の部屋にも無印のリードディフューザーがありますからね。
香り文化の裾野は広がってきている感はあります。
香り=アロマテラピー
そう認識している人は圧倒的に多いんですよね。
アロマテラピーは芳香療法。
精油を使った健康法なのです。
精油でなければそれはアロマテラピーではありません。
あの香りがするスティックを部屋に飾ったところで、それはアロマテラピーではなく、インテリア、ファッション。
残念ながら芳香療法ではありません。
合成された香りと、精油の香り。これは全く別物。
ここ、意外と知られていないというのが世間の現状なわけで、セラピストとして悲しいところ。
これからできること
まずは一般の方に本当の香りを知ってほしいです。
春からヘナの前のヘッドマッサージ用のオイルを数種類用意するようにしました。
これまでは月ごとに香りをブレンドしていましたが、春からは数種類からお客様自身に選んでもらうスタイルを実験中。
お客様が選んだ香りで、今の心や身体の状態が把握できます。
少しだけ香りの説明もして、自分自身と向き合う機会にもなるでしょう。
香りの好みって、みなさんあるのですが。
意外と思い込みがあったりもします。
よくあるのが「ラベンダーの香りって苦手なんです」という思い込み。
市販の香り商品のラベンダーの香りがラベンダーの香りだと思われている人の多いこと。
本当のラベンダーの香りを知ってほしいです。
そして、アロマテラピーはインテリアやファッションではなく、芳香療法だということを知る機会だということを知って欲しい。
香りで救われることがあるということを、多くの人たちに知ってもらえますように。